ある日曜日、14時ごろから、急に売場が忙しくなりました。
一組のお客様を接客している途中に、別のお客様が来店。
そちらに声を掛けていると、また別のお客様が気になる商品を見ている。
気づけば、3組のお客様をほぼ同時進行で接客していました(笑)。
こういうとき、販売員は何を見ているのか。
私が見ていたのは商品だけではありませんでした。
「よくわからない」旦那さんと、目が♡の奥さま
最初のお客様は、ご家族で店頭を通りかかったご夫婦。
奥さまの目に留まったのは、店頭で一番目立つところに飾っていたコーディネートでした。
どうやら、
「旦那さんに着せたい」
という感じ。
そこで旦那さんに、まずGジャンを羽織っていただきました。
ただ、ご本人はというと、
「うーん、よくわからない」
という感じ(笑)。
ちょうどセットアップになるペインタージーンズがあり、しかも残っていたのが旦那さんのサイズ。
せっかくなので、そちらも穿いていただくことにしました。
さらにインナーにジップパーカーを合わせて、ベルトも貸して全身コーデに。
旦那さんは相変わらず、
「よくわからない(笑)」
でも私は見ていました。
奥さんの目が♡だったのを、私は逃さなかった(笑)。
服を着るのは旦那さん。
でも一緒に来られている奥さまの表情も、接客では大きなヒントになります。
最終的に旦那さんから出た言葉は、
「全部もらうわ!」
でした(笑)。
彼女の試着中、彼氏と古着の話
そのころ、別のカップルの接客も始まっていました。
彼女が探していたのは、彼氏とおそろいで買ったデニムシャツに合わせるジーンズ。
この日彼氏が穿いていた濃紺のペインタージーンズに近い色を探していました。
フレアが気になるということで、3種類ほど試着。
最終的に選ばれたのは、最初に探していた色とは違う、くすんだグリーン系のフレアでした。
彼女が試着している間、私は彼氏ともおしゃべり。
最近、古着にハマっていて、前日にはチェックシャツを2枚買ったそうです。
その後、彼女のジーンズは裾直しをすることになり、仕上がりまで少し時間ができました。
そこで今度は彼氏がカーゴパンツを試着。
迷彩柄のカーゴを見ながら、
「古着にハマると、ミリタリーも気になってきますよね(笑)」
なんて話をしながら、トップスもいくつか見ていただきました。
最終的には、迷彩柄のカーゴパンツと、前日買った古着のシャツのインナーにも使えそうなトップスを購入。
彼女の裾直しの待ち時間が、ただの待ち時間ではなくなりました。
「いつもグレーパーカー」の息子さん
さらにもう一組。
お母さまと息子さんが、売場のボディーを見上げていました。
声を掛けると、お母さまから、
「着ているパーカーのLサイズありますか?」
とのこと。
息子さんは普段、あまり一緒に服を買いに行かないそうです。
お母さまがネットやお店で、
「これなら着てくれるかな?」
と買っても、結局着ないことも多い。
そうなると、だんだん選ぶ服も無難になってきます。
息子さんが普段よく着ているのは、グレーのパーカー。
そして偶然、この日目に留まったボディーが着ていたのも、
グレーのジップアップパーカー(笑)。
そこからパンツやロンT、チェックシャツ、ベルトなどを合わせて試着していただきました。
さらに、お母さまが最初、
「こんなの着こなせないわ(笑)」
と顔をそむけたエコレザーのジャケットも。
でも全身で合わせてみると、これが意外とサマになる。
ただ、ここで私が気をつけていたのは、お母さまだけに確認しないことでした。
実際に服を着るのは息子さんです。
だから途中で、
「これ、着ますか?」
と本人にも聞いてみました。
すると息子さん、
「よくわからない😊」
お母さまによると、いつもと違うことが起こって、ちょっとフリーズしているらしい(笑)。
それでも笑顔で答えてくれたので、
「笑顔で答えてくれて、私はうれしいです。反抗期だったり、人見知りだったりすると、表情がなくて反応が分からないこともあるので」
とお話ししました。
するとお母さまから、
「普段はむしろそんな感じなんです。今日はレアです(笑)」
と。
最後には、
「一緒に買いに来ることがないから、服が買えてよかった!」
と言っていただきました。
3組とも売れた。でも、ひとつ反省
結果的に、この日は3組ともお買い物につながりました。
でも、3組目の接客にはひとつ気になったことがあります。
お母さま自身がおしゃれで、長くセレクトショップなどで服を買われている方だったので、私は普段使っているファッション用語をそのまま使っていました。
お母さまには伝わっていたと思います。
でも、
息子さんには、ちゃんと伝わっていたのかな?
「これ、着ますか?」と本人の意思は確認していたけれど、服の説明は知らないうちにお母さまに向かってしていた部分もあったかもしれません。
売れたから、それで接客成功。
……ではないんですよね。
私は誰に向かって話していたのか。
実際に着る本人に伝わる言葉を使えていたのか。
そこは、次の接客でもう少し意識してみようと思いました。
3組を同時に接客していたこの日。
奥さまの表情を見たり、彼氏との会話から好みを知ったり、息子さん本人の反応を確認したり。
振り返ってみると、忙しいときほど、商品以外のところから接客のヒントをもらっていた気がします。
……とはいえ、3組同時進行はやっぱり頭フル回転でしたけどね(笑)。ブロックを選択するには「/」を入力


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